脳の病気 脳の手術

脳の病気、脳の手術について分かりやすく解説します。自分の言葉で書きますので、間違った表現、間違った内容が含まれる可能性もあります。情報の取り扱いには十分ご注意下さい。

記事は順次追加していき、Twitterでもお知らせしますのでフォローをお願いします。脳の病気は、術後も長期的に経過を見る必要があるため、近くで信頼できる医師を見つけるのが良いと思います。愛知県東部の方は、直接相談にも乗れますので、必要な方はご連絡下さい。


質問箱(脳神経外科医@愛知県)

4 (1) 髄膜腫

腫瘍栄養血管塞栓術

血管内手術になります。腫瘍を栄養している血管をつめてしまい、摘出術を行う時に血が出ないようにしたり、腫瘍が壊死(えし)して柔らかくなり摘出しやすくするために行います。したがって、この手術は、摘出術の数日前に補助的に行います。 髄膜腫は硬膜か…

頭蓋底髄膜腫の手術

頭蓋底(ずがいてい)の説明については「髄膜腫の手術」を参考にして下さい。円蓋部髄膜腫と違い、普通に開頭しても、直下に腫瘍が出てきませんので、腫瘍に到達するのが少し難しくなります。 まず、腫瘍に最も到達しやすい部分で、開頭まで行います。ここま…

円蓋部髄膜腫の手術

円蓋部(えんがいぶ)については、「髄膜腫の手術」を参考にして下さい。 まず、腫瘍の位置を、術前検査の結果や、ナビゲーションシステムという頭の中の位置を確認する機械などを使って確認します。その腫瘍をすべて囲めるように開頭位置を決定します。そし…

髄膜腫の手術

「髄膜腫の治療」の項で述べたように、髄膜腫治療の中心は、手術による摘出です。手術をする時には、腫瘍が大きくなって、脳や神経に圧迫がかかっている場合がほとんどですので、周りのものを傷つけずに腫瘍を摘出する必要があります。 手術方法は、円蓋部(…

髄膜腫の治療方針

治療方針は、腫瘍の場所、大きさ、症状、年齢などによって変わるため、最終的には個々の患者さんで対応を考える必要があります。したがって、ここで述べる内容は一般論と考えて下さい。 まず、腫瘍が小さくて、症状もない場合は、治療を行わず様子を見ること…

髄膜腫の症状

髄膜腫は頭の中の色んなところにできますので、できる場所によって症状もそれぞれ違います。症状の出かたはゆっくりで、最初は気づきにくいほど軽いことが多いです。 頭の上の方の脳が圧迫されると、足の麻痺(力が入らない)であったり、感覚がにぶくなり、…

4 (1) 髄膜腫 (目次)

① 髄膜腫について ② 症状 ③ 治療方法 ④ 手術について 1) 円蓋部髄膜腫の手術 2) 頭蓋底髄膜腫の手術 3) 腫瘍栄養血管塞栓術

髄膜腫について

髄膜腫(ずいまくしゅ)とは、主に硬膜(こうまく)という膜から発生する良性腫瘍です。 硬膜は、頭蓋骨の内側を全周に渡って覆っている膜ですが、左右の大脳を仕切る膜(大脳鎌:だいのうがま)や、頭の中の上にある大脳と下にある小脳を仕切る膜(小脳テン…