脳の病気 脳の手術

脳の病気、脳の手術について分かりやすく解説します。自分の言葉で書きますので、間違った表現、間違った内容が含まれる可能性もあります。情報の取り扱いには十分ご注意下さい。

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質問箱(脳神経外科医@愛知県)

小脳出血に伴う閉塞性水頭症

小脳と脳幹のある後頭蓋窩(こうずがいか)というスペースは、大脳と比べると狭い空間ですが、髄液という水の動きに関して、とても重要な位置になります。髄液は心臓の動きに合わせて動いていますが、後頭蓋窩に大きな出血があると、この髄液の動きが障害(圧が高いとそこには流れ込めない)され、大脳の中にある脳室という部屋に髄液がたまってしまいます。この状態を水頭症(すいとうしょう)と呼びます。つまって起こるタイプの水頭症なので、閉塞性(へいそくせい)水頭症と言います。
水頭症も意識が悪くなる原因の一つですが、水頭症になるくらい大きな出血を起こしている場合は、脳幹への圧迫もありますので、治療をする時には、水頭症と脳幹の圧迫の両方を治す必要があります。